December 11, 2016

平塚ロケット

Tirashi ベルマーレのクラカンへ行くのに美術館でクルマを停めて、時間潰しに平塚博物館を覗いたらロケット開発の特別展をやってて、これ又興味深いハナシを見つけたのでご紹介。(ちょっとワタシの脚色も入ってるけど御容赦)
 日本の宇宙開発は戦後から始まったと言われますが、実はその前にロケットの為の火薬研究をしていた村田勉という男がいたそうな。
 この人、当時平塚にあった海軍火薬廟にて研究所を建ててズッコンドッカン実験しては、爆風で大きな破片を食堂勤務のお姉さんの足元に落っことしたりして「きゃー」なんて迷惑をかけ、お偉いさんから「おめーいい加減にしねえと敷地使わせねーぞ」とか怒られてるマンガのような展開。
 しかし彼の研究から開発されたロケット弾が硫黄島にて相当に米軍を苦しめると、かなり待遇が良くなって有人ロケットの開発を目指します。まあ結局兵器転用されて「桜花」という人が操縦するヤバいミサイルみたいのまで作るワケですが、米軍にどうやらアソコの工場は放っておくとマズイぞと45万発の空襲を受け平塚という町が壊滅してしまいます。東京大空襲が38万発と言われてますからそれを上回る物凄い攻撃だったんですね。
 ここで一旦研究が途切れてチャンチャン。
 そして戦後、ロケットの開発を目指す糸川英夫と空襲から生き延びていた村田の出会いがあって、ペンシルロケットから始まる日本の宇宙開発へと続くというドラマ。面白くないですか?
 博物館の研究員の説明は、どうしてロケットは飛ぶかとか科学的な説明が先立っていたのですが、展示されていた資料から前述の様な人間ドラマが読み取れて、興味深かったなと思った次第です。

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June 05, 2016

一枚の織部皿から

Oribecyoukaro

 先日陶芸家&ジャズギタリストである安洞さんの個展にお邪魔しました。
 個展のタイトルはオリベ展。安洞さんは織部焼の研究家と言ってよく、本人はアソビ的な言い方をしていますが、博物館や資料館にある古い織部焼のミニチュアコピーの様な物を相当な種類と数で作っておられます。これがよく出来ているのと、ご本人のお話しが楽しくて、近場でイベントがある際は行かせて頂いているワケです。
 織部焼は数寄物で知られる戦国武将古田織部の好みで作られた陶器でありますが、その形状や絵柄は400年前のものということを置いておいてもアバンギャルドなものです。おそらく織部その人が「面白ければなんでもいいんじゃない?」という発想の持ち主だったのでしょう。そういった発想に何かシンパシーを感じずにはいられない自分があります。
 織部焼の絵柄は干し柿が吊るされている様やなすびといった光景や物を連続した文様にしているところとかが有名で、こうした日常目にするようなものを装飾として選択された時に何か異次元に誘われるような感覚が湧き上がります。こうしたもの選びのセンスは大変面白いですね。
 さて、写真は大変気に入って購入した皿でありますが、これはなんともエキゾチック。緑釉の皿でありながら、一般的に思われる侘び寂びの一線を越えた佇まい。
 中心にいるのはロバに乗った人ですが、左上は「めらめら」という擬音があてはまるような太陽。そういえばお皿の周囲のギザギザした形状も太陽をモチーフにしているように感じられます(古いから欠けているだけかもしれないですが・・)。こんな風に一度感じるとロバに乗った人もポンチョを着ているように思えてしまうし、太陽・ロバ・ポンチョといったら連想するのは南米しかありえないじゃないですか。「これの由来はなんですかね?」と安洞さんに聞いたところオリジナルはメトロポリタン美術館にあるものをコピーしてみましたとのこと。それってもしかして南米の食器をメトロポリタンが誤って織部焼として所有しているのでは・・?なんて疑ったりしてみたのですが、よくよく調べてこのモチーフは中国の伝説・八仙のひとり張果老であろうと判りました。
 張果老は白いロバに後ろ向きに乗っていて、移動しないときにはロバを瓢箪の中にしまっておく神通力を持った仙人です(他にも死んだふりが得意とか変な言い伝えがある)。日本ではこのロバが馬として伝わり「瓢箪から駒」という故事ことわざとなったとされています。
 なるほどそういえばこの絵の人は後ろ向きに乗っているように見える。ソンブレロだろうと思っていた帽子は中国の仙人がよく被っているやつか・・。
 なんてね。色々知識の旅をしてしまって冒頭で言ったように異次元の世界に誘われたというワケですね。
 それにしてもこの絵のシンプルな線がなんとも良い味。オリジナルを見たことないですが、安洞さんの引く線からもその味が出ているのはと思うのです。何だかものを乗せるのがもったいないなぁ・・でも使うけどね。

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March 25, 2013

アーウィン・ブルーメンフェルドの写真展はなかなかよかったです

Erwinblumenfeldphotographycollage アーウィン・ブルーメンフェルドは1940~50年代に活躍したファッション・フォトグラファーで、いま東京都写真美術館で個展が行われています。
 年代から察してファッション写真いまむかしを考えるような展覧会に思われがちですがフタをあけてビックリ、カラー復元された鮮やかなプリントはただ美しいだけでなく、マスターピースと呼んでいい普遍的なアート性を持ったものでした。戦前戦後のファッション雑誌の写真というともっと商品に対して即物的なものという固定観念が大きく覆った次第。
 ダダイズム、キュビスム、シュールレアリズムといった20世紀初頭のアートの流れを写真表現に吸収しそれをもってメッセージを発信することが、当時流行最先端の商業写真としての役割を果たすための有効なアイデアだとして推し進めることは相当な努力が必要だったでしょう。そうした意味で彼は現代のファッション写真にアート性をもたらせた第一人者といえるでしょうし、今も変わることなく古臭いと思う作品がないことに不思議はありません。むしろ現代のファッションフォトグラファーの作品の元ネタはすべてここに集約されるんじゃないか?と思うくらいです。
 50年代のヴォーグの表紙を飾っている頃はさすがに世界一ギャラの高い写真家と呼ばれていますが、1897年にドイツで生まれたユダヤ人というその来歴を見て、この人の人生は波乱万丈大変なものだったのだろうと想像に難くありません。ふたつの世界大戦・ナチの台頭を乗り越えるのにはただ好きなことだけをやって生きていけるワケがなかったはずです。
 1930年代の彼の作品にヒトラーを風刺するコラージュ作品を見つけたとき、彼の写真へアートを持ち込むパワーはそうした反骨精神にあったのだろうなと感じました。

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May 05, 2011

北大路魯山人展 平塚市美術館

Rozanjinten 最近アートリテラシーという言葉をよく目にする。多分アートに限らずリテラシー(認識能力と解するのが最近の主流か)という言葉が流行っているからかもしれなくて、ワタシの興味がアートにあるから、そんな印象をうけているのかもしれない。
 リテラシーという言葉が流行る要因は何と言ってもネットの普及による情報過多であって、情報それ自体がたくさんあってもそれを有効に理解し活用できなければ無いのと等しい事に人々が行き当たったからである。だからリテラシーという言葉は「情報リテラシー」という意味でよく使われているが、その活用形としてアートリテラシーという言葉も浸透してきている。
 でもさ、芸術ってやっぱり心への働きであるわけで、どう認識(解釈)するか以前にどう心に入り込んで来るかなんじゃないかな。確かに色んな知識、たとえば絵画における記号化されているメッセージとか、そんなものが読み解ければ楽しみ方は広がるんだろうけど、研究家だって全ての芸術作品に対してそんな知識を持ち得ないワケで、単なる鑑賞として楽しむのであればその作品の素晴らしさは自分の心のまま「好き」「嫌い」というレベルで決めてよいと思う。
 なんでこんなこと言ってるかっていうと、たまに芸術作品の良し悪しの見方を教えてくれって言う人がいるからなんです。ワタシは研究家でも批評家でもないので困るんですよ、そういうこと聞かれると。多分研究家でも、作品の解説は出来ると思いますが、良いか悪いかは最終的にその人の好みに傾くんじゃないのだろうか。良い作品というのは、どれだけ心を動かされるかということだから。
 情報リテラシーの意義と混同して、良し悪しが認識できないと観ていない事に等しいという強迫観念にかられるのかも知れませんね、アートリテラシーを気にする人は。作品の楽しみ方は、良し悪しの判断ではなくて、それに触れたとき自分の心がどんな風に動くのかを感じてそこを面白がることでしょう。
 そういった意味で、芸術鑑賞の楽しみ方には大きく二つの方式に分かれると思っています。
 まずひとつは、作品そのものに心ゆだねる方式。ふたつ目はその作品を通して連想(誘導)される妄想の中で遊ぶというやり方。
 音楽の楽しみ方だって同じですね。ひとつ目の方式ですと「うわぁー、このギターフレーズすげぇ」とか言いながら楽しみますし、ふたつ目ですと「隣に女の子乗せて海辺のドライブ気分だなぁ」なんて妄想に入っちゃったりとかね。そういうのが鑑賞の楽しみじゃないですかね。。

 前書きが長くなりましたが近所の美術館で魯山人展をやっていたので観て来ました。
 マンガ「へうげもの」の古田織部にハマって、陶芸に興味が惹かれてるこの頃。そういえばBSでアニメも始まりましたね。中島誠之助の演出された語りがすこーしウザいんですけど、あの最後の名品紹介コーナーも好き。
 魯山人といえば、これまたもう国民的マンガになっているのでワカラナイ方は少ないと思いますが、マンガ「美味しんぼ」の海原雄山のモデルとなった書家・骨董屋・陶芸家ですね。初期「美味しんぼ」のエピソードの殆どは実際の魯山人のエピソードが元ネタになってます。美食家にして歯に衣着せぬものいい。「美食倶楽部」の発足。料理の薀蓄。
 さて、作品はどれも大胆かつ繊細な気配りがあってとっても良かったです。雲錦大鉢とか、いーねー。見飽きない。
 魯山人の作品は元々が美食倶楽部で使用するためのもので、料理を盛り付けることを前提に考えられていますから、やっぱりね、先ほどのふたつめの楽しみ方で鑑賞するわけです。楽しいですよ。
 「この雲錦鉢には熱々で湯気立ててるブリ大根をがばーっと盛るといいなぁ」とか「椿文鉢はカツオダシたっぷりきかせた熱い稲庭うどんを泳がせたい」とか「このお皿には皮がカリカリに焼かれた手羽の塩焼きだな」とかね。
 あー、腹減ってきた・・

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July 11, 2010

そうそうエルグストンじゃなくてエグルストン

Eggleston アタマでは分かっているんだけど、どうしても打ち間違えてしまうんだよなエグルストン。友人で「味の素」が言えなくて「あじものと」って言ってる奴を笑えない。
 んーなコトはどうでも良くて、観たいと思っていた展覧会に行きました。ニュー・カラーのビッグボスと言われているエグルストン。この人の発表した作品からカラー写真がアートとして認められていく人なのです。んーもうたまらないこの色と構図。

Giveoutbut この人の作品はプライマル・スクリームのジャケ写で使われてるのが有名ですね。ほらコレ。名盤だよね。
 初期に撮られたアメリカ南部での作品は、多分その土地の持っている独特の重さがあって、それはそれで凄いのだけども、諸手をあげてだーいすきと言えない問題作に近いものなんだけど、今回の展覧会の作品は構図の切り取り方や色自体に彼のメッセージがあって、被写体の語るものではなく彼の語りかけがなんとも気持ちよいものでありました。
 雑誌やwebで観るのではなくて現物をよーく観るとちょっとしたブレとかをみつけて、あーやっぱり手持ちのスナップなんだなぁ、街を歩いていて自分の目を引くものに出会った瞬間を切り取っているんだなぁ、とかが分かり楽しいです。
 一緒に行ったツレにも言われましたが、ワタシの撮りたかったものの手本がこれなんだと再認識したのであります。
 品川は御殿山の原美術館は初めて行ったんですけど、このロケーションもよかったですね。東京国立博物館本館とか銀座の服部時計店の設計者が建てたという原邸は、なんともモダーンな造詣で心うきうき。ついでに芝生の中庭に出ると、ワタシが見たことのない蜻蛉と蝶のアイノコみたいで黒とも青ともいえない昆虫が、ひらひらと優雅に舞っていて、子供みたいに追い掛け回してしまった午後でありました。
 さて、今回日本初と言われているエグルストン展でありますが、原美術館と同時開催で谷中のSCAI THE BATHHOUSEでも『ウィリアム・エグルストン:21st Century』という展覧会が開かれているそうで、そちらも是非訪れてみたいと思っています。

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November 24, 2007

LANDSCAPE OF ARCHITECTURES 世界の建築観賞

51rycwlzskl_ss400_ 前にも紹介したことがあると思うフランスのテレビ番組をdvd化した「世界の建築鑑賞」。
 3巻がパックになっていたのを持っていたのですが、4巻目、5巻目が出ているにやっと気がついて見てみた。
 amazonの「おすすめ商品」を眺めるのが好きなんだけど、もうひとつ奴が勧めるものはアタマが悪くて、この間もバンドのメンバと話していたのは、「コミックスの6巻を買っているのに、1巻を勧めてくるのは相当アホだぞ」と。
1巻は持っているからというと、じゃぁ2巻は?なんて具合だし。
 で、3巻一組のdvdあるにもかかわらず、1巻目2巻目のバラのやつも勧められたりしていたのを無視していたのですが、よくよく見てみると今まで見たことの無い丹下健三の名前があったりして、「おや?」と思ったら、4巻5巻が出ていたということで。
 今回は「メディアティークせんだい」だの代々木の体育館という日本の建築物もあり、世界遺産モノとしてアルハンブラ宮殿なんてのもありで、見ずにはいられませんでした。
 相変わらずフランス語の渋いアナウンスと極めて音楽の少ない(全くない回もあり)演出が好き。
 フランスのテレビが紹介する日本家屋「杉本家」が大変興味深かったです。やっぱりフランス人と日本人って空間の捉え方が違うんだなぁと。日本人のワタシが全く意識していなかった日本家屋のあり方を、フランスのTV番組から学んだりして。
 こういう番組、日本でも輸入してやってくれないかな?凄く感じるのは、日本のテレビってBGMがうるさ過ぎ。そこだけでもなんとか、真似てくれないものか。

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April 14, 2005

銭湯からガウディまで(下村 純一)

sentogudi ごく一部の方々、お待たせしました・・。この本の紹介です。「銭湯からガウディまで
 東京建築士会の会報「建築東京」に連載されている、「建築むしめがね」が加筆修正されて本になったものです。ちなみにワタシは、この東京建築士会と、なんの関係もありません。あしからず。
 そんなに厚くて大きな本ではないです。むしろお手軽な感じの読み物で、オール・カラー。全ページにある写真は、どれも美しいですね。
 建築については、全く詳しくないのですが、美しいものは美しいんだもの。好きなんだよ。

 この下村純一という方は、建築写真家ですが(ガウディの写真集とか出してますね)、この本では建築のことより写真の撮り方について重点を置いて語っていて、写真の技術論から精神論まで、ワタシのように下手の横好きで写真を撮っている人間には、大変面白いです。
 もちろん、建築についても色々語っていて、アール・デコなどの知識も楽しいですね。
 西洋建築を専門に勉強したとは思えない東京の町大工が、銭湯を建てるにあたって、腕の良い職人の直感から、ルネサンスに立ち返った建築様式と同じ技法を使っていた、とかの四方山話も興味深く、「すべての写真ファン、建築ファンに贈る、建築写真家が語るカメラと空間の出会い」という帯のアオリに負けない本でした。

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March 29, 2005

LANDSCAPE OF ARCHITECTURES(世界の建築鑑賞)

sekaikein なにしろ好事家ですから、面白そうだと思えばなんでも観ます。
 建築鑑賞のdvdです。アートが好きな方でしたら、是非観てみてください。思っていた以上に素晴らしい出来です。美しいです。和みます。
 元々は、ガウディーの建築についての画像が観たかったんですが、フランク・ロイド・ライトだって入っているし、お得なのか?と、amazonの評価を見てみたら、みんな絶賛しているし(あそこは、まぁ、なんでも絶賛なんだけど・・)で、買ってみたら、大当たりだったよ。
 フランスのTVシリーズを集めてdvdにしてるんだよね。ナレーションと、建築家のインタビューも入っていたり、設計の解説があったり。で、音楽は一切無し。これが良い!静かな画面に美しい建築の数々。
 なんか美しい映像と、フランス語特有の波長が、まどろみを生みます(笑)。面白いんだけど、よく眠れたりもします。
 しかし、建築っていうのは、やっぱり芸術の集大成だよね。

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September 29, 2004

著名映画監督達のTVCM集 KINGS OF ADS 001

kingsad.jpg ギネスブックにも記載されているというCMコレクター、ジャン=マリー・ブルシコが集めた映像の中から、著名映画監督のものを選りすぐったというDVD全2巻の1巻目です。
 気になったところを、ぞろっと並べてみますと、
フランシス・フォード・コッポラ
デヴィッド・クローネンバーグ
ティム・バートン
リュック・ベッソン
ウディ・アレン
ジャン=リュック・ゴダール
ウォン・カーウァイ
などなど・・
げぇっ、ゴダールもいるよ。あとは想像つくけど。
 ブックレットにジャン=マリー・ブルシコが書いていますが、やっぱりCMとしてはCM専門の監督の方が、商品の印象が残るものを撮っています。でもまぁ、それは商品の広告としての機能を上手く果たしているということであって、単に映像としてボンヤリ見ているには、面白ければそれでよしと。っていうか、ボンヤリ見ていられなかった・・。凄く面白いです!!これ。
 長くて数分の映像の中で、自分を表現しようとするので、それぞれの監督の特徴が思いっきり出ますね。しかも、広告ということで、人の印象に残るような映像を目白押しにするわけですからねぇ。
 日本語字幕がないのは残念だったけど、なくても全然オッケーですね。そうでなくてはCMとして良くないんでしょうな。意外とみんなスタイリッシュな映像ですよ。
cclose.jpg ちょっと驚いたのは、女流カメラマン、ベッティナ・ランスもCM撮っているってことでした。(ヌード写真で有名なのよ。この人の作品「Chambre Close」好きだねぇ、ハッとする色。エロいよ。もう絶版だとか。)ヴォーグなどのファッション誌で写真撮ってたのは知ってるけど、テレビCMやってたんですね。下着(グンゼ的に極めて機能的な)のCMだったけど、モノクロで「フィーメイル・トラブル」のような、彼女の写真を彷彿とする映像でしたわ。
 いや、ホントに面白かったんだけど、ちょっと高いねぇ、74分は。全2巻合わせてこの値段にしてくれよぉ。2巻目も観たいなぁ。

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September 27, 2004

美術館の生活 パリ・ルーヴル美術館の秘密

luvil.jpg 東京の小劇場で上映されていて、気になっていたドキュメンタリー「パリ・ルーヴル美術館の秘密」がDVDになって発売されました。
 これ、興味がない人が見たら間違いなく寝ます。グゥグゥ。
 ルーヴル美術館の展示品を紹介する本、ムービーは数多ありますが、これは美術館の裏方の仕事をしている人たちを延々と追いかけるもので、ナレーションも無しに、とても淡々と進行します。さすがフランス映画ですね。
 話には聞いていましたが、これをみていると本当にルーヴルは広いねぇ。展示室よりもその裏の倉庫とか、地下なんていうところも迷路の様に広くて、メールボーイなんてローラースケートで移動しているし、その規模に驚きました。これは歯が立たないなって。別に対決しようと思っていたわけじゃないけど。
 登場人物のひとりがルーヴルを説明するにあたってこう言ってます。「ルーヴルは何度も参照できる書物を目指している。それゆえ、項目を沢山用意しているのです。」観光の為に人気のあるものを見やすく並べるのではなく、数を並べるんだという姿勢ですね。まぁそれでも見せ方や、管理には人一倍気を使っているのだという苦労がよくわかるドキュメンタリーであります。
 豪華そうで厚く見えるパンフレットが付いてますが、読み応えがもう一歩。ちょっと高いし、ワタシはあまりオススメできないDVDだなぁ。

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