ついこの前復刻したアメコミの日本語訳ですね。もちろんオールカラー。
どこかで書いた気がするんだけど実はTHE GREATEST BATMAN STORIES EVER TOLD 日本語版なんてのを持っていたのが我が家で最近発掘されて、見入っていたところだったんです。
THE GREATEST BATMAN STORIES EVER TOLD 日本語版はバットマンのオリジナル・コミックスの集大成というか、初めて発行された第一話からこれまでバットマンに関わったアーティスト毎の作品や、一風変わったストーリーを集めた内容になっているもので、初期の頃のほとんどヒーロー物というよりも日本マンガ「ド根性ガエル」のキャラクターがバットマン・ロビンとペンギンにすげ変わったみたいなギャグタッチの話だったり、バットマンの誕生秘話の回とか、ニール・アダムスの参入による斬新でリアルなアクション画が導入されてきた回とか保存版ではあるけど、主流ではない記念碑的な話が多いのが特徴でした。
よってバットマンの最大の敵であるジョーカーがほとんど出てこなかったんですね。
そんなこともあって、ジョーカー物の代表的なやつを読んでみたいと思って探していたところ、今回のキリング・ジョークの発売を知ったと。
で、この作品キリング・ジョークはアダルト向けの残忍な描写で大変びっくりしました。だって、アメリカでコミックっていったら殆ど子供向けじゃないですか。それだからなのかストーリーが幼稚だったり絵が手抜きだったりってのもあるのだろうなんておもっていたのですが、こいつは完全にオトナ向けでアーティスティックに描かれているのがとってもクールでしたね。話の内容もジョーカーの誕生秘話になっていてとっても深い。
クリストファー・ノーランのバットマン・ビギンズから始まるシリーズも少なからず影響をうけているんでしょうね。
しかしながら、ニール・アダムス以降に出てきたアーティスト達による、オトナも読めるのを目指したアメコミは、確かにアーティスティックでカッコいいし大変評価されるのはよくわかるんだけど、ワタシからするとやっぱりコミック/マンガの手法は、日本のものが一歩抜きん出ていることは否めないです。解説にいろんな賞賛が書いてあったりするけど、そんな手法はトウの昔に手塚治虫を初めとして色んな人が普通に週刊誌でやってきてるんだよな。ただオールカラーがなかなかないだけで。
アメコミってカッコイイなぁと思いつつ、それでもマンガ先進国として日本があるんだなって思い返すのでした。
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