るろうにとかルパンとか
立て続けというわけでもないけど、今月観た映画。
「るろうに剣心」は前作で世界観から役者のテンションまで出来上がっていて安定した見心地で好感度大。
古武術を取り入れたチャンバラアクションは前作に観た時は画期的と感心したものですが、今回は逆に安定感が慣れを産んでどきどきしなかったなぁ。今作で緊張感があったのは最初に藤原くんが出てきた時と最後に福山が出てきた時か。ま、この映画はこのくらい。良いんじゃないですかと。
次のは言いたい事いっぱいあるルパン三世。
大概観たいと思わない危険度99%の地雷原映画に足を踏み入れようと思ったのは、ペプシのCMの小栗旬を見たから。あのペプシの桃太郎はイイねぇ。元々もう少しふくよかだったと思っていた小栗旬が痩せているのはルパンを演るためと何かで読んで、これは化けるのじゃないかと思った次第。
結果、小栗旬は良かったと思う。メイサも浅野忠信もいいじゃない。舞台がシンガポールやタイといった東南アジアであるというのも悪くない。みんな何だかんだ言うけど良かったよって言いたかったけど、キャスティングとロケーション以外全部駄目。これはビックリした。どうしてこれだけ駄目にできるのか。
少なくてもチョッとした小ネタででも笑わすギャグとかあれば良いのにそういった場面も無し。って言うかギャグとワタシが気がつかないだけなのか?全く面白くない。
大体泥棒の共同体みたいなのがあってそれにルパンが所属しているって設定から、次元・五右衛門以外に仲間がどんどん増えるという設定は、当初発表の「良く考えたでしょ」的なキャスティングでルパンの世界観を大切にしていますという態度と相反する事だし、どうしたって掻き集めたアジア資本に対するバーターとしか受け取れないぞと。ルパンは自由でなきゃいけないのに、もう何かに縛られちゃってる感が満載。この映画自体がね。
多分向こうで売れるために作ってる…としか思えないのだが、世界観は置いておいてもアクションも手に汗出来るものでは無いし映像をスタイリッシュにといったところでトンがったセンスを望めず、もう少し何とかならなかったかと。胸のすくようなトリックがあるとかバカみたいでもドタバタコメディーの部分があるとか。
みていて唯一おおっと思ったのはタイの軍人役でヴィタヤ・パンスリンガムが出てきた事ぐらいか。この人ニコラス・レフンの「オンリー・ゴッド」の人です。何か神々しさがあります。やっぱキャスティングは良かったんだな。
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