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March 02, 2014

キック・アス/ジャスティス・フォーエバー

Ka2_honnposu_b1_06_fixol ガキにはガキの了見があるし、オトナにはオトナの了見がそれぞれ正しく存在している。
 実はそれは煌めくような輝きを放つ物なんだけど、中途半端な意気込みで全うしようとすると目も当てられないような痴態を露呈することになる。前者はガキっぽさとして、後者は分かったフリして夢をあきらめた人生の敗残者として。
 映画は時に反面教師として諭すようにそういった痴態を描く事もあれば、作り手の至らなさで映画自体目も当てられないガキっぽいものになったりする。(そういった映画はイタい映画とワタシは呼んでいてあんまり好む所ではないです)
 世の中で良質なストーリー映画と呼ばれているものは主人公が物語を通して成長して行くもので、成長したという達成感が観るひとの満足度を高めるのはやはり自然の流れだろうし、ワタシもその考えに賛成だ。
 キックアスの前作は物語の序盤から主人公が中途半端な意気込みで行動してイタい映画で終始するイタさを笑うコメディーかと思いきや、我々の想像のメーターを振りちぎるようなヒットガールというキャラクターの出現により主人公の心が変わっていく(成長していく)という快作だったが、今作はもう少し構造が複雑になっていて味わい深かった。
 というのも前作は13歳の女の子だったヒットガール=ミンディも15歳という思春期で、物語としては成長する必要が求められているからだ。本人は「私は子供でいれた事は無い」と言い切るがそれは彼女の認識違いで、何故なら彼女を育てたビッグ・ダディこそオトナになれていなかった人だからと言い切れない里親のマーカスも切ない。
 主人公もヒットガールも大切なものをなくしたり、傷ついたりしたのを乗り越えオトナになって行くが、この映画で白眉なのは悪役であるレッド・ミスト改めマザー・ファッカーがガキっぽさから凶悪へと一皮剥けてマザー・ロシアに大暴れさせるという成長を見せることだ。
 ここにガキ(子供)からオトナへの成長物語とガキっぽさからガキの了見の結晶化への成長物語が交差していてなんとも小憎らしいドラマ構成。
 イタく思っていたものが段々痛快に変わるカタルシス。
 オトナになって行くヒットガールを切なく愛おしく思えるのは多分、クロエ・モレッツその人自体の育ちの良さを隠し切れないところにもヒミツがあるのでは?と思う。

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