ストーンズ2014来日騒ぎもなんとか落ち着き
ストーンズが?回目の来日公演を終えて次の国に旅立ちました。えーっとスティールホイールにブードゥーにバビロン、リックス、ビガバンそうか6回目だったか、結構来てくれているじゃないですか。ありがたい。
総括結論から言うと、リサやチャック・リーヴェル、ダリルにミック・テイラー達みんな含むローリング・ストーンズバンドのチームワークによる大団円だったのではないかと思います。そう、そういったチームワークが垣間見える所がライブバンドと呼ばれる所以で、ストーンズは昔からメンバ達の化学融合的な絡みから産み出されるグルーヴこそが評価されてきたアーティストだったのは皆さんご存知の通りだと思いますが、ここへきて更にバンドメンバだけでなく、サポートメンバ全てを含めて一体化を感じられるショウに昇華しているのを素晴らしく思いました。
もうね、ミック・ジャガーが70歳であの声量であれだけ走ってなんてのはワタシ的には驚きでも何でも無いです。何かもう彼は神だから。この目で見られるだけで感動だから。
そういった中でキースが目に見えて歳を取っていることが今回観る前から心に痛く、ネットに上がっているパフォーマンスを見るにつけ、若い頃の疾走するようなビート感が無くなっちゃった事実を惜しんでおりました。ああ衰えを見せて来たストーンズに幻滅したらどうしよう、ポール・マッカートニーはあんなにパーフェクトなコンサートを演ったのに、、なんてね。
そんな気持ちあり今回、コンサートに行くにしても遠くスタンドから大人しく見守るだけにしよう、浮かれて特集記事の載った雑誌や物販を買い漁ったりするもやめよう、静かにしておこうとしていたのですが、実に20年以上ぶりの後輩から「良い席で観ましょうよぉ~」攻撃を執拗に受けた事と、数年前に購入ボタンを何の気無しに押していてすっかり忘れていた(発売が延び延びになっていた)Rolling Stones gearという豪華本がいきなり発売になって届きこれがなかなか気合入っていて良いデキだった事、更にこれも何の気なしにチェックしていたローリング・ストーンズ海賊盤事典最新版が発行されちゃってこの内容もハンパなくブート集めに熱かった時期を思い出した事で嫌が上にも気持ちの昂ぶり収まらず、そう言えばStrippedでストーンズから教えられた事はバンドのメンバで「せーのっ」で各楽器を合わせる楽しさでありマジックだったワケで、テンポが早かろうが遅かろうがストーンズはストーンズの間合いで今も演奏しているじゃないか、ストーンズは今でも俺の好きなストーンズのままでいるぞと気がつくに至るワケです。
ビートルズはスタジオで練りに練った作品を提供するのを信条としているのに対し、ストーンズはライブでロールするのを信条としてる違いがあって、それは今回ポールのコンサートとストーンズのコンサートを観た上でも実感したのですが、ポールのコンサートがパーフェクトなのは作品を提供する上で厳選した脂の乗り切った若いメンバーを集めた結果として至極当然の成り行き(賞賛に値する大成功であることは言うまでもないですが)で、ストーンズとどっちがパーフェクトかと比べる事はナンセンスなんですね。ストーンズは作品をステージ上でパーフェクトに再現するのを目的としてるのではなく、みんなで「せーのっ」で音を出した時のマジックを楽しむものだから。
実際にストーンズが来日するまでにワタシにそんな葛藤があって、後輩やら新刊の発行やらワタシの心を動かすものが無かったら、初日にスタンドから観て「ああギミシェルのイントロとか2回も弾き直したりして、もう本当にこれで最後のコンサートなんだな」って淋しい気持ちだけで終わってたかもしれなかったのも事実です。でもね、やっぱりマジックなんだよね。心配していたキースの元気の無さがキッカケになって他のメンバーがそれをサポートする事で更に凄味をみせて貰ったというのが大団円と呼んでいるものです。
そう言えばギミシェルで颯爽とセンター花道で歌ったリサが出てた「バックコーラスの歌姫たち」がアカデミー長編ドキュメンタリー賞取ってミックがステージで祝福してたのも良い話題だったな。
元気ないと言われつつも、キースは(たぶん)予定のないコーラスパートを演奏中にマイク立てさせて歌い出しミックを驚かせたり、結構傍若無人。期待通りのパフォーマンス。ライブバンドって何が飛び出すかわからないからホント面白いわ。
結局ワタシも先に書いた関連本やらTシャツも2枚買っちゃったし、ステージも2回観ちゃったし、果てはライブ後に電車で帰れなくなるまで呑んで騒いでと大散財。いいお客様だよねえ。ワタシも昔から変わっちゃいないってことだ。
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