「利休にたずねよ」あの女のどこが良かったのか?と
予告を観てこれはみておきたいなと思っていた映画。
まず最近ワタシの心を掴んで離してくれない中谷美紀が出てること。團十郎と海老蔵の最後の共演。侘び茶の映像表現への期待。
海老蔵の所作はそらぁカッチョ良く、そのお点前は本職の人が見たらどうなのかワカリませんが、ワタシとしては見惚れるものがあったし、團十郎の誰もがグゥの根も出ない存在感とか利休周りの俳優たちは期待通りのものだったけど、誰とは言わないが秀吉とその周りは良くなかったなぁ。いくらイヤミな嫌われ役とはいえあのペラッペラ感はない。ぶち壊しに近い。
最初そこのところがずっと気になっていたんだけど、後半になっていくに従って映画自体が侘び寂びとはかけ離れた説明的な台詞の続くストーリー回しになり幻滅。
多分これを読んで見に行きたいって人が少なそうなので物語として面白いと思ったところをネタバレします。
利休(海老蔵)が待庵という広さ2畳という茶室を作って奥さん(中谷美紀)を招き入れたとき、中谷はその狭さに驚き「でも子供の頃悪さをして押入れに隠れている時のようなワクワクした気持ちになりますね」というと利休がなんとも複雑な顔をする。で、その待庵の空間のモデルは利休がまだ若く遊び人だった頃、売り物として拉致されていた高麗女を連れて逃亡し立てこもった漁師小屋だったのではないかと憶測されるドラマが展開されます。利休の美の基準はその高麗女との思い出が基になっているというハナシ。
話としては面白い。従順で清楚な中谷奥様が心の底でそれを感づいていて嫉妬している部分とかも含めて。でもさぁ、命を懸けて逃避行したあの女のどこがよかったの?確かに韓流女優かわいいかもしれないけどさ。
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