鎖無用のジャンゴ
多分もう説明のいらない新作タンティーノ映画。
この作品を観る前から面白いなと思っていたのは、前作のイングロリアル・バスターズでユダヤ人を狩っているナチス親衛隊大佐役だったクリストフ・ヴァルツが今作では奴隷制度に物申すような役をやっていて、再びアカデミー助演男優賞を取っていること。タラちゃんも色々と気を使ってバランス取ってるのかなぁって。
観ていて気持ちが上がるのはアクションシーンよりも前半のクリストフ・ヴァルツの歯切れ良さ。そして感じ入るのは奴隷制度の描かれ方でしたね。
マカロニ・ウエスタンというと、主人公が後半になって絶体絶命か再起不能に近い状態に追い込まれてボロボロの状態になりつつちょっとした工夫でなんとか敵に勝つというパターンが王道で、たとえば荒野の用心棒ならポンチョの下に厚い鉄板の前掛けを隠して相手の銃撃に耐えるとか、続荒野の用心棒なら指を潰されて銃を撃てなくなった主人公がトリガーカバーを外してトリガーを物に押し当てて撃つとか(しかも押し当てるものは墓地の十字架だったな、たしか)が納得の見ごたえを生んでいたのですが、本作は主人公は追い詰められつつも最後の戦いは余裕のよっちゃんだったのがちょっとカタルシスに欠けたかなぁ。
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