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September 10, 2012

マーベル映画とジャンプ映画はジャンプに軍配

 夏休み映画一押しというか気合の入った「これが映画だ!」みたいなコピーに押されて「アベンジャーズ」みましたが、如何せん思い入れのあるヒーローがいないもので眠くなるというついぞここ最近映画館で起きなかった現象がおこりました。
 ヒーロー達が勢ぞろいするとまぁ普通にいがみあうでしょうという設定は話できくと面白いですがヒネリはそこまで。こいつら絶対死なないってわかってますからあとは映像でどれだけ驚かしてくれるかなんですが、もうビルが壊れようが巨大な空母が空を飛ぼうがこちらの驚きのリミッターも外れちゃってるから印象薄。
 エンドロール後のショットが実はキモになっていて、実は俺達もやらされて嫌々来てるんだよって楽屋オチはハリウッド映画でのヒーロー物の終焉を物語っている風情もあり。
 対する日本の擁する少年ジャンプの「るろうに剣心」は結構明快なモチベーションが感じられて印象良し。
 ワタシの周りでなんで今「るろうに剣心」なの?って声が聞こえましたが、監督とキャストで今この作品が出た意味が分かる気がします。
 大友監督はNHKの「龍馬伝」の後、その後日談が撮りたかったに違いなく、岡田以蔵役を主役に岩崎弥太郎役を敵として龍馬伝の最後明治維新で無くしてしまったサムライの魂の復活をさせるという点で「るろうに剣心」というストーリーは必然のものだったでしょうし、製作のタイミングとしてあの作品の後に準備すると、今しかなかったということでしょう。
 もうひとつ印象の良いポイント(モチベーション)は、新しいチャンバラ劇を作ろうと模索してるところがアリアリのところで、擬斗が普通に痛そうで観てるこちらも「ウッ」となるところなんか成功していると思います。
 そしてTVドラマで鍛えたと思しき感情の盛り上げ方なんか、分かっていてもそのまま気持ちよく溺れてしまいそうですね。ま、それでもワタシ的に侍の剣術は一刀一殺みたいな刀抜くまでの緊張感とかが好きなので、今回のとにかく手数が多い戦いってのは点数下がるのですが。。
 ハリウッドのヒーロー映画が食傷気味で冷笑的な態度で作られていたのに対し、何か新しいものを作ってやろうその素材として必然のものを選ぼうといった経緯のある作品と比べたとき、やはり後者に軍配は上がりますよね。

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