ダークナイト・ライジングはちょっと残念
クリストファー・ノーランのバットマンシリーズ最終章は当然期待高まっておりましたよ。(以下どうしても内容に触れなければ語れないハナシなのでネタバレ御免)
ドラマ冒頭の小型飛行機を更に大きな飛行機で引きずるというシークエンスは、人の想像を超える大きなパワーで相手を粉砕するというカタルシスを生み、今回もすげぇなぁと思ったものでした。バットマンが追われている警官隊を新しい飛行ビークル「バット」でけむに巻くシーンもしかり。やはりバットマンはスゲーなと。
前回のジョーカーの怪演が良すぎたためにどうなることかと思われた3部作の最後はそういう力技で押しの一手なのだなと理解するも、包囲した警官隊を相手取り占拠した証券取引所で行ったことが単に一人の人の財産を無くすだけだったりと狙いが中途半端なことに最初の疑問符。そのあとはなんだか空回りだった。第一バットマンの戦う目的はなんだったのか?正義?いえいえ、ブルース・ウェインはそういう「平和だったらいいな」という大雑把な考えから立ち上がったわけではなかったのがこのシリーズの面白かったトコロ。
1作目のブルース・ウェインは自分のトラウマを乗り越える為に子供のころに恐ろしかったコウモリになり、更に自分の両親を殺めた悪人・腐敗した都市に立ち向かう。そして2作目は腐敗の根絶に力を注ぎつつジョーカーの提示するアンチテーゼに悩むバットマン。3作目のテーマはもうがむしゃらに正義をキープとしか思えない。つかれた体にムチ打ってがむしゃらに正義ってのもすこーし心に響きますが。
ドラマは最後戦争の様相を呈していきますが、バットマンが白昼の下群衆戦闘しているってのも興ざめ。どうしちゃったんだ?クリストファー・ノーラン!
2作目の出来が良すぎた余波なのでしょうか?すべてはジョーカーの仕組んだ事なのだな。
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