ミッション:8ミニッツ
撮り貯めていたビデオを観られる時間がやっと出来て、BSでやっていた映画をイッキ見したのですが、何たる偶然か立て続けに観たのは「恋はデジャ・ヴ」と「エターナル・サンシャイン」。
一つ目がビル・マーレーが主人公の同じ日を何度も繰り返すという物語で、二つ目がジム・キャリー主演の別れた恋人の記憶を消去するために過去の記憶を辿るというストーリーのもの。
ふたつとも繰り返して経験すると気がつく「何か」、一瞬一瞬はかけがえの無い「もの」、とかそんな類似したテーマを持っていつつ、意外と意表をつく展開が面白い映画でありまして、何か心に暖かいものを被せられたようなそんな面持ちでありましたが、そんな時期にふと立ち寄った映画館で、これまたあまり前知識なく観た映画が「ミッション:8ミニッツ」でありました。
この映画は「マトリクス」とかに近いSFスリラーの態を取っており、列車爆破事件で亡くなった人の記憶に潜入してその犯人を見つけ出すというミッションを行うヒトが主人公。
過去の記憶に潜入し行動すると現在は変わっちゃうの?とかしっくりしないパラドクスがあって、スリラーとして観ると不満が残りそうな映画でしたが、先の二つの映画の観点でみると、ほの温かいものの残る映画でありました。事件の解決がドラマティックなカタルシスを呼ばない理由は、多分監督の本当のやりたかったことが、先の二つの映画の観点と同じものだったからなんでしょう。
ここで終わってもいいだろう!という感涙の場面のあと、蛇足のように少しだけ物語が続き「ああ、そこまでしなくてもいいのに・・」なんて思っていると、サブミナル効果を仕掛けられていたことに気がつくラストがあります。その意味がすぐにわからず、少し変な気分になりもう一度みたくなるヤらしい映画。ちょっと考えると、まー、わかるんですけどね。
アクション・スリラーとして観ると事故りますよ。念のため。
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