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April 29, 2011

Lonely Avenue(Ben Folds、Nick Hornby)

B0166909_4162420 先日の地震での我が家の被害は大したことがなかったのですが、ワタシの本棚がひっくり返りまして、帰宅までに家人が片付けてくれて「やぁ助かった有難う」なんていって終わったのでありましたが「待てよ?そういえばコンサートチケットをあそこに挟んでおいたんだけど?あれっ?」ということで、再び捜索するのに本棚ひっくり返したりして、整理整頓しなきゃねぇ。
 件のチケットはなんか話の流れからわかるかもしれませんが、ベン・フォールズですね。来日するっていうから考え無しに買ったのですが、去年に新譜が出ているのを全く見過ごしておりました。で、購入。
 Nick Hornbyという小説家とのコラボですね。楽曲そのものも大変よいですが、ジャケットのアートワークがもうシビれちゃいます。ジャケ写なんて見たそのままニュー・カラーじゃありませんか。ジョエル・マイロウィッツという写真家。ジャケット抱えて眺めながらステレオを聴くって、そういうスローライフなアルバム。


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April 18, 2011

Rose, C'est Paris(Bettina Rheims)

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 先日はベッティナ・ランスの話が出たので、今日はそこのところを。
 ベッティナ・ランスはフランスの女性カメラマンで、ヌードな女性ポートレートを得意としてファッション誌でも活躍している人であります。商業的な観点でいうとアメリカのアニー・リーボリッツと双璧と言っていいような人ですね。
 ヌードな女性という表現をしましたが、なんかもっと生と死の表裏一体みたいなものが根源にありつつ、女性の上っ面ではない尊厳を昇華しているようなそういう作品がベースとなっている気がします。エロカッコイイってのはこういうのを言うんだよ。
 今まさしく東京写真美術館と銀座のシャネルの2本立てで女性セレブのポートレートを集めた展示が行われていておりますが、どの作品もワタシの好きな濃いめの色がぐっと迫ってくるもので圧巻でした。東京ではもう何年も前にから何度か展覧会が行われていてそのたびに行っておりますが、今回はタイトルこそ付いておりますが東京写真美術館では回顧展みたいな色合いが濃く、もう少し新作もみたいなぁと贅沢申し上げてしまいます次第。
51xeztxn2dl_aa500_ そこで先日でたのが、新作「Rose, C'est Paris」。ワタシの好きなカラー作品ではないのですが、なんとDVD付きの映像作品。なんて野心的な試みなんでしょうね。
 作品の内容は、双子姉妹のうちのひとりローズが行方不明になって妹がそれを探すというプロットらしきものはありつつも、ヌーベルバーグな幻想映像であらすじを期待するとちんぷんかんぷんです。ローズを探すことはパリを探すことであり「ローズ、それはパリだ」というタイトルのまま、パリを表現した映像作品なんでしょう。
 でもあたしゃやっぱりこの人のカラーがみたいんだな。


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April 16, 2011

Little Barrie 恵比寿 LIQUIDROOM 2011.4.15

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 Little Barrieはイギリスの3ピースのロックバンドですね。3ピースのギターバンドですとガレージ系に思われますが、ブラックミュージックが根底にあるのでノイジーな感じとはまた別のブルージーなロックで、向こうではモッズとして認識されているそうな。
 モッズだからとかガレージ系だからとかワタシはよくわかりませんが、ビンテージなギターの音色とシンプルでタイトなビート、上昇していくようなコード進行メロディーラインと、ユニセックスなボーカルがたまらなく好きで、近年のフェバリットであります。
 ファースト・アルバムからレコーディングの際のエフェクト効果を排除してビンテージ・アンプやギターの音をいかにそのまま録音するかにこだわって来たそうですが、その音もさることながら、やっぱりビートと曲、声質にしびれてしまいました。
 ここ最近は外タレのライブというとドームとか武道館とか大御所モノばっかりだったので、ライブハウスでみるのは久しぶり。うーんとミック・テイラーぶりかなぁ。
 やはし音へのコダワリなのか、出音がCDで聴くギターの音そのまんまなのがウレシイ。(口パクじゃないよ)
 ギターアンプはフェンダーのツイードが張られたみたいなビンテージで、それにカールコードが刺してありましたね。使用ギターはGIBSON ES-330トレモロ付とES-345、それに自作と言われているジャズマスターみたいなソリッドギターを曲ごとに使い分けていて、ギター好きにはたまらんです。
 ちょうどね、恵比寿の写真美術館でベッティナ・ランスの回顧展やってて、ちょいと覗いてきたんですけど、そこでなんとも妖艶な気持ちになっていたものですから、3ピースのロックンロールにダメ押しくらってなんかふらふらでした。かっちょよかったな。
 ここのところ公私ともども何だかなという気持ちだったけど、久しぶりにロックな気持ちになってきたよ。


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April 11, 2011

Boogie 4 Stu(Ben Waters)

4111021128 イアン・スチュアートは鍵盤の上をボールがコロコロ転がるような音を出すブギ・ピアノが得意で、ローリング・ストーンズの黎明期からメンバと一緒にギグを演っていた人ですが、アンドリュー・オールダムに「ルックスが合っていない」という理由からストーンズのメンバーから外され、それでもストーンズのローディーとしてあるいはステージサポートメンバーとして、観客の女の子達がキャーキャー言って失神しちゃうようなアイドル時代からミックとキースの倦怠期「ダーティー・ワーク」の頃まで、まさしくストーンズと共にあった6番目のメンバーだったと言っていい人でしょう。本人のことを直接知らないので本当のところはワカラナイですが、ストーンズメンバーのインタビューやその来歴から、多分人格者だったんだろうなと推察できます。
 ベン・ウォータースというピアニストはこれまたワタシの知らない人ですが、この方の尊敬するピアニストがイアン・スチュアートということで、ソロアルバムを作る際に「尊敬するスチュに捧げたい」なんてことをうっかりチャーリー・ワッツに喋っちゃったところから話は雪ダルマ式に大きくなって、ついにはミック、キース、チャーリー、ロニー、そしてなんとビル・ワイマンがセッションに参加するという「これってそのまんまローリング・ストーンズじゃん」というレコーディングが行われたそうな。みんなノーギャラ。そういうところからもスチュの人柄が偲ばれるワケですが、元々ソロ・アルバムを作ろうとしていたベン・ウォータースは話題を全部そっちに持っていかれているワケですから、どんな気持ちなんでしょうね?といらぬことを思ったりして。でも、そういうことでなければ多分ワタシもこのアルバムを聴いてないでしょうから、売上的にはニンマリなのかな?
 さて肝心の内容は想像に難くなくブルージーなブギが楽しげに展開されます。レコーディングも和やかに楽しく行われたんでしょうね。
 なんだかんだいっても注目は旧来のストーンズメンバーが一堂に会して演られた「WATCHIN THE RIVER FLOW」ボブ・ディランのカバー!面白いのはミックの歌い方ですね。ドクター・ジョンみたいなダミ声。もしかするとディランのマネがドクター・ジョンに聴こえるのか、そのまんまドクター・ジョンを意識しているのか。こういうブギならこういう歌い方って考えがあるんでしょうね。ワタシもこの歌い方しかないと思います。
 全体に肩の力の抜けた演奏で楽しく、ドライブとかのBGMによろしいかと。


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April 10, 2011

またもや意に反して

 SOMEWHEREを観に行ったつもりだったんだけど、どういうわけかラプンツェルを観てしまう。
 「塔の上のラプンツェル」ってタイトルがジブリ的で嫌。ジブリだってもう「~の~」ってタイトルから脱却してるのにね。と思っていたら、アメリカ本国では「Tangled」ってタイトルだって。もともとグリムの原作はもうちっと性的な話だったらしいが、冒険活劇風にストーリーがいじられて、そういうタイトルにしたそうな。
 活劇もプロットも面白かったけど、赤ん坊の頃から育てた母と思っていた人が実は誘拐犯で自分はプリンセスだったって分かったときに、ラプンツェルが葛藤しないのがドラマとしてもうひとつだったな。それでも製作側は予防線を張って、誘拐犯に「ワタシは悪者になるよぉ」なんて言わせてこれは勧善懲悪ドラマなんですよって但し書きみたいにしているのがちょっと面白い。

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April 03, 2011

民宿雪国(樋口毅宏)

51kihgumvfl 晩年、国民的画家にまでなった「丹生雄武郎」を描いた小説。
 とにかく絶賛の嵐だった本なので手に取るとプロローグは「丹生雄武郎は2012年8月15日に亡くなった」とある。三島由紀夫の「永いあいだ、私は自分が生まれたときの光景を見たことがあると言い張っていた。」を彷彿とさせる滑り出し。いきなり「これは大法螺ですよ」という但し書きに等しい書き出しにニンマリ。
 昭和の黒歴史と合いまみれながらスプラッターに彩られつつ綴られる画家の虚像。あっというまに読了。確かに面白いエンターテイメントでありました。
 さて「破天荒な構成、余韻の残る読後感」と大絶賛のオビでありますが、こういう構成はイキが良かった頃のスティーブン・キングであって、この作品がエポック・メイキングかというと違うかなと。しかもストーリーが第一章からどんでん返しの繰り返しで、読者の予想を裏切りまくる展開。登場人物は一人も信用できないから感情移入しようもなく、確かにちょっとロマンチックな物語の結び方ではあったけど、最初から信用のおけない人物たちなのだから、その余韻だって嘘くさい。
 どこにも誰も書いてないけど、やっぱりこの作品ってスティーブン・キングを思わせるなぁ。但しアメリカという土壌ではないので宗教観だのなんだのが日本的になっているけどね。ストーリーとか読後感にコクを求めるなら、往年のキングでしょう。「破天荒な構成、余韻の残る読後感」はやっぱり言いすぎ。
 しかして楽しむところはソコにあらず、インチキ臭さとか文章のスピード感であったり、色々なところに散りばめられたパロディー・批判を検証してみたりというところが面白いわけで、なかなかの佳作でありました。


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