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June 01, 2010

メインストリートのならず者が名盤だと言われる理由ってなんだろう?

1334161457 これ買って聴きなおすまで、あんまり繰り返し聴くアルバムじゃなかったんです。ホント。
 だから最近雑誌での特集記事によく書かれているようなリリース当初の今一歩だという評価に近いイメージをずっと持っていたし、これが好きだと言っておけば通(ツウ)っぽく思われるとおもってるんだろ?みたいに斜に構えた見方もしていたね。
 ただしこのレコーディング・セッションで、ギター2本が絡み合ってグルーヴする今のストーンズスタイルは完成しただろうし、ミック・テイラーのライブでの縦横無尽なプレイの下地が出来たのも事実。そしてそのミック・テイラーが、このままストーンズに居続けたら人生ちょっとヤバイかも?という考えの芽が出たのもこのセッションだったのではなかろうか?何にせよ伝説を生んでしまったアルバムなんでしょう。
 そうした伝説を評価してのストーンズの傑作というのであれば、少しおこがましい感じがしてたんだよね。創作された作品を差し置いてね。でもはっきりと必殺の一枚とは言いがたいでしょ。もとより2枚組だし。w
 しかして、今回デッキにお皿をのっけて大きなスピーカーで聴いてみて、すっかりハマってしまった自分がいましたね。このところ家ではどっぷりこのアルバム。えーわ。やっぱり。そして、なんで発売当初あまり評価されなかったか、その後持ち上げられるようになったかがなんとなくわかってきたよ。
 当時、いや今でも、音楽アルバムを作る時の文脈っていうかある種の流儀があったと思う。例えば写真の流儀でいえば、かっちりした構図を決めるとかね。当然プロのミュージシャンなんでシングル・カットしたいキャッチーな曲は何曲目に置くとか基本的な構造は考えているんだろうけど、それぞれの曲想ひとつひとつとか、曲の並びが醸すうねりとかが従来のポップのアルバムの構造の規格からはみ出てるんだね。少しずつ。
 「少しずつ」といっているのは、2枚組のアルバムってどのバンドもそうなんだけど、大抵が規格からはみ出る傾向にあるんです。ビートルズのホワイトアルバムなんかはもう、はみ出るってよりもわざと破壊しにかかってる帰来がありますが、ストーンズのこれはなんだか自然な感じではみ出ていて、そこのところの器の大きさっていうのが、時代を経ないと理解しづらいところだったのかも知れません。そしてその器の大きさというところが、マネしたくても出来えない「名盤」と評価される所以なんじゃなかろうか?CDになってまとめてゆっくり聴けるようになって、初めてその全体像を捕らえられるようになってきたのかも知れません。
 だから、今のワタシのようにどっかりと座ってどっぷりとスピーカーの音に身をゆだねるという聴き方がハマるのでしょう。
 アルバム全体で表現しているのは、やっぱりアメリカなんだね。Bluesやカントリーといったアーシーな曲が雑然と並んで、極めつけが「アメリカンズ」という写真集を出したロバート・フランクの作品がコラージュされたジャケット。自分たちの感じたアメリカを並べてみたよという一貫したテーマがうかがえるのであります。
 ハナシは脱線するけど、こうやって考えると、ストーンズのアルバムジャケットへの対応ってトンがってたよなぁ。スインギン・ロンドンのデビッド・ベイリーとかニューヨークのウォーホルとかビートニクのロバート・フランクとかさ。
 さてさて曲に戻って、スイート・ヴァージニアとかのアコはいいねぇ。リマスターで臨場感が更に出てきて。
 今回の目玉である未発表曲は、Pass The Wine (Sophia Loren)がいいねぇ。リズム隊が当時のもので後は新録なんだろうか?オリジナルの一連の曲よりもこれが一番グルーヴしてるんじゃないのか?しかもこれまでのストーンズにあんまりなかったパターン。現在の楽曲としても新しいアプローチに感じたな。
 それにしても、この発掘音源のミックスやったボブ・クリアマウンテンの仕事がやっぱり凄いや。
 DVDはこの先、ドキュメタリーと72年ライブのリリースが決まってるという今となっては、オマケの感が強いね。
 ブックレットはマニアにはたまらん品でした。

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Comments

最近はもうこればっかり聴いてます。
オレははじめからコレは名盤だと思ってて、アナログ時代からもう何度も聴いてるんですけど、このリマスター盤でますます好きになってしまいました。
あと、ボートラ聴いてて気が付いたんだけど、最近のストーンズの作品も“メインストリートを髣髴とさせる”なんて形容が良く使われるじゃないですか。全然違うじゃん!ってオレは思ってたんだけど、あんまりバンドアレンジに作りこまないで、モノっぽいミックスだったら、それっぽい曲もけっこうあるんだなあ~って思ったりもしてます。再発見がたくさんあるアルバムですね、これは。

Posted by: Y.HAGA | June 16, 2010 at 11:25 AM

いやぁ良いアルバムだし企画だったね。
HAGAさんがBLOGで書かれているように、ボートラの出来栄えが、まさしく本気度をあらわしてますなぁ。
そして昔も今もストーンズって、アメリカのルーツ・ミュージックの大西洋の向こう側での解釈というスタンスなのかなとも感じます。

Posted by: BARI | June 17, 2010 at 09:55 PM

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