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March 29, 2009

ある日の出来事 バリアフリー

 ちょっと前のハナシ。帰宅時、最寄の駅を降りて駅前のバスロータリーを囲む植込みの所に設置されている喫煙所にて(ワタシ未だに煙草吸うんです)、自分の乗るバスの時間を待ちつつiPodを聴きながらぼんやりとクルマの往来を見ていたときの事です。
 曲はZEPのFOOL IN THE RAIN。なんとも云えんこのリズムえぇなぁ、なんて自分の世界に入っておりますと、なにやら足元、ズボンの裾をつつくというか触ってくるものがある。??。
 ワタシ何故だか動物に好かれる性質のようで、そのときも猫がまとわりついてきたか、それとも犬か?こんな駅前に野良がいるのか?スーツに毛が付いたりしたらヤだなぁと、ワタシをつっつくモノを確認しますと、白い杖の先!!ぬぬっ!!!
 杖の主を見ると明らかに全盲の女性。しまったというような顔をして、何かを言うと(ワタシ、ヘッドフォンでZEPなんか聴いてるもんだから彼女の声が聞こえません)今度はこれまた隣でぼんやりしていた白人の若者にぶちあたっております。
 今まで完全に自分の世界に入っていたワタシでしたので、何が起こっているのか状況がすぐ掴めず、かの白人の若者も(日本語が多分わかんないんだろうね)手をこまねいていました。
 彼女がその更に向こうのサラリーマンの待ち合わせ団体の群れを二つに割って、ついには植込みに突入するかというところ、ワタシは耳の中でなったサンバホイッスルを合図にヘッドフォンを外して、追いすがり声をかけました。
 「道が分からなくなってしまいました。すいません。」と謝る彼女。どちらに行きたいのですか?と聞くと、セブンイレブンはどちらでしょう?と聞かれる。
 そんなの目と鼻の先。あっちに一寸行った所に見えるのですが、目の見えない人に「あっち」を伝えるのがいかに難しいか暫く絶句。近くなんだから連れて行けばいいんだ!と気がついて「ご一緒しましょう」とワタシの腕を取ってもらい、50メートル先のコンビニへ。
 いやー、いいことしちゃったな。白人の若者俺にアタマ下げてたな。あいつもどうにかしたかったんだな、日本語が分かれば。なんて悦にいっていたんですが、しかし彼女、なんで迷っちゃうことがあるんだろう?と。
 ワタシの町は養護学校等などあり、そうした人たちもこの町にある程度慣れ親しんでいるはずなんだけどと考えていたら、思い至るものがありました。
 この駅のバスロータリーはこれまで地下通路を軸として停留所が配置されていたのですが、このたびバリアフリー化するための工事を始めていて、バリケードがそこかしこに出来ていたんですね。まさかそのバリケードが点字ブロックを遮っているとか・・?
 まぁ、市はそこまでバカではなかったです。バリケードが出来たおかげで行き場を無くした自転車が点字ブロックの上に並んでいたんですね。
 これには憤懣やるかたなし。だいたいロータリーの周りに自転車置くのも反則だったんじゃねぇのか。それをこともあろうに点字ブロックの上に並べるとは、想像力の貧困にも程があるんじゃねーでしょーか。
 そういう想像力なんだよな。やさしさって。
 もしかして点字ブロックって知らないのかな?もっと宣伝しろよ。そういうの目指している町なら

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