ぼくと1ルピーの神様(ヴィカス・スワラップ)
友人のTAQが珍しく褒めていて気になった本。インド人の書いたインドの小説を読んでみたかったのと、邦題がとても詩的な魅力を持っていて、手に取りました。
18歳の主人公は孤児で貧困層でありますが、クイズショウで10億ルピー(30億円くらい?)を勝った次の日に「イカサマしただろう」と因縁つけられて逮捕されるという始まり方。拷問にかけられているところを弁護士に救われて、さて、彼が回答できたクイズの正解を彼はどのように知り得たかという説明で、彼の半生が語られていく内容。
公的には廃止になったとはいえ、今もインドに根強く残っているカーストを背景にした社会状況は過酷を極めるにもかかわらず、あるがままを生きる生き方は逞しく前向きに見える。そんな主人公の波乱万丈な半生と、O・ヘンリー的なオトナのおとぎ話のような心温まるストーリー。
ストーリーとしてこういうおとぎ話は、日本人ベストセラー作家が書いていそうで、そういうのってワタシはあんまり読まなかったのですが、噂話としてしか聞けないインドの状況への好奇心がスパイスとなって、大変興味深く読みました。読後感も良くって、人に勧めたくなったよ。面白かった。
原題は「Q&A」ってぇんですが、やはり「ぼくと1ルピーの神様」という邦題の持つ魅力がたまりませんねぇ。翻訳は子安亜弥。こういう邦題って、訳者がつけるのかなぁ?
作者はインドの外交官で、イギリスにて出版されたとか。映画化も決まっているそうです。
興味がある方は是非手にとっていただければと。
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