北京とのTV会議
仕事で、20時より北京とTV会議の予定だった。
こちらは男性2名、向こうは日本語を話せる中国人の女性管理職2名で、現在向こうで行っているプロジェクトの進捗聴取を、週1回のペースで行っている。
TVはISDNで繋げているのであるが、何の調子が悪いのか、始める前からなかなか回線が繋がらず、とうとう21時まで開始できなかった。
苛立ちがつのったが、どうにかこうにか回線も繋がり、ミーティングを開始。直前にメールで送っていた資料が手元にあるか?と確認したところ、無いので今すぐプリントしてくると言って、向こうの一人が退席。なかなか戻ってこないので、残るひとりも席を離れて見に行った形となった。
で、そのまま二人とも帰ってこない・・。こっちでは、「なんだよぉ。電話でプリントしておいてくれっていったのにぃ」などと、苛立ちを隠せない様子になったが、それでも待っていた。
モニタに写る席は空席のまま、「すいませんでした。用意できましたので、始めましょう」と声だけ聞こえたので、待たせ過ぎを悪く思ったのか、カメラの前に座る前に声をかけてくれたのかと思い、「はじめましょう」と、こちらも応じる。
そのまま、あちらが色々話を始めたのだが、モニタに写る絵は、先ほどと同じく空席・・。
「多分、席を立っている間に、画像の送信チャネルだけ切れてますねぇ」と、同席の人間がボソリとワタシにだけ分かる様に言った。時間も押しているし、気にせずこのまま行こうと、こちら側は目だけで申し合わせ、そのまま会議を進めていった。多分向こうは、こちらの画像がどうなっているのか、分からないままだったろう。
しかし、会議という形で会話を行っているので、どうしてもモニタに目が行く。今日も一日忙しかったし、あまりにも疲れがピークに達すると、苛立ちを通り越して、精神は変な方へ傾いていく。
会議は進めているのに、目の前は誰もいない椅子が写っているだけだ。明らかに不条理な世界で、普通に振舞おうとしている。
もしかしたら、我々はバカにされていて、彼女達はカメラの後ろで話をしているのではないか?とか、あらぬ妄想に取り付かれると、苛立ちや怒りより、笑いが先に来る。相手は真面目に話しをしているのに、ワタシは、なんだか可笑しくて仕方なくなってきて、資料を顔の前にかざして、相手に判らない様に、必死で笑いをこらえていた。ってゆーか、横から人が見たら、完全に笑っていたと言うだろう。
会話が真剣で、真面目であればあるほど、不条理な状況が可笑しいのだ。
気が付くと隣の人間の肩も、少し震えていたが、急にモニタ画面が正常になり、先ほどの二人が写ったときに、彼が再びボソリと「ちゃんと写ったときに、全然知らない人だったらビックリしたでしょうね」と、彼の妄想を語ったのをきっかけに、とうとうワタシは大爆笑してしまった。当然向こうは「?」であろう。それがまた可笑しくて、笑いが加速度を増す。疲れているときとは、そういうものだ。
なんだかんだと言って取り繕い、なんとか会議が終わり、東京側のふたりで、あの時それぞれが妄想した事柄を語り合い、再び爆笑。
「今日は面白かったですねぇ」って、俺達ゃ一体ナニをやっているのか?
ええ、ちゃんと仕事はやってますよ。いやホント。真面目に遅くまで。泣きたくなるくらいね。
The comments to this entry are closed.
Comments
あー解るす解りすぎますその精神状態。
その場に居たら私もこらえきれなかっただろうなぁ。
BARIさんってば面白がり方が素敵なので、
それ見てるだけでもらい笑いしてしまう予感。
Posted by: くにっち | June 25, 2005 08:45 AM
徹夜とかやってる時に、よくあるよね。
笑いが止まらなくなる時間帯ってのが。
どうもそれが最近、早い時間帯になった気がする・・。
Posted by: BARI | June 25, 2005 11:38 PM