アメリカの縮図 ターミナル
スピルバーグは映画ファンらしい映画を撮る。映画に憧れた映画だ。映画を作れることが、嬉しくて仕方がないのだろう。
はじめてそれがわかったのが、「A.I.」という映画だったのは、ワタシにとって遅かったのかどうかよくわからないけど。
だから、彼の撮る映画はぶち抜けたエモーションが出てこないんだよね。丁寧に丁寧に合格点を取りに来るというタイプで。それが嬉しいときもあるし、つまらなく思うこともある。観る人の心の鏡であることは、間違いない。
「ターミナル」という映画は、トム・ハンクスが頑張っているけど、一人の男の素直な愛情というか心意気を主題と考えるのであれば、その見かたでは感動が凄く薄いです。もうひとつぐっと来ないなぁ。
むしろターミナルそのものの雑多な人種とドラマを鳥瞰した見かたをして、アメリカが見えてきて、「ああ、やっぱりアメリカ人は自分が見えているのかな?」と感じられるところに、ほろっと来るというより、ニコっとできる映画だったと思います。
今回はチャップリン的だなと思ったのは、ワタシだけかなぁ・・?
ちなみにスッチーはあんなヒールの靴は絶対に履きません。
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