キッズ・アー・オールライト
ブリティッシュ・ロックという言葉を口にしていて、WHOを聴いた事がないヤツはモグリだ。
未だにコンスタントにCDが売れているブリティッシュ・ロックバンドの中にあって、ビートルズもローリング・ストーンズもツェッペリン(ヤードバーズ)もワールドワイドに、否、アメリカ的になってしまっていった中で(ビートルズはちと違うか・・)フーだけが、未だにユニオンジャックのイメージを持っているよね。まぁ、有名なピンナップがあるから、そういうイメージが植えつけられているんだろうけど。
先日が初来日で、とうとう生き残ったのはフロントの二人だけになってしまっていて、ワタシはなんだか痛々しい気がして、見にいけなかったなぁ・・。
このDVDキッズ・アー・オールライトは、先に言ったイギリスらしいユーモアのセンスと、混沌とした時代の中に在った狂気と熱さを体現したロックドキュメントの名作の中のひとつ、といっていいのではないかと思います。とにかく楽器をぶち壊しまくるピート・タウンゼントとキース・ムーンは圧巻。しかも演奏が凄く熱い。WHOでいえばこれと、トミーがあれば、もういうことはないでしょう。
キース・ムーンはこの映画の編集の間に他界してしまうんだよね。笑顔がかなしいね。
WHOについては、その凶暴性はエンターテイメントの一部だとしても、見せることの上手さや、やたら凝ったことをするリズム隊についてよく語られますが、やっぱりピート・タウンゼントのソング・メイキングに止めを刺すでしょう。ワタシは、初期のなんともいえない切ない響きのキャッチーな曲が好きだねぇ。オペラ以降はブリティッシュ特有の暗さが出てきて、あんまり好きじゃないんだ、正直言って。トミーも思い出したように見ることがあるけど、何度もみたいと思わない・・。
でも、この映画(キッズ・アー・オールライト)は、スカッと抜けていて大好きな映画です。DVDになったことで、画質も音響もアップしていて、ロック・ファン必携のディスクじゃないですか?
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