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August 24, 2004

皿屋敷伝説

okiku.jpg 平塚の駅のほど近く、繁華街に囲まれる公園の中に、お菊塚という碑がある。
 立看板によると、その昔、平塚の宿場役人の娘「お菊」が、江戸の旗本青山主膳方へ奉公に出たが、そこの家来に見初められたが靡かなかった腹いせに、揃いの皿を隠されその罪を押し付けられた上、手打ちにあって、その亡骸は長持ちに入れられて故郷に帰ってきた、という悲しい伝承が書かれている。
 伝承には化けたとか、呪いとかそういう文句はひとつもないが、話の内容は、皿屋敷そのものである。立看板にも、番町皿屋敷のモデルとなった話であると書かれているが、実はこの皿屋敷と言い伝えられる話、全国で約48箇所で、類似したものがあるという。

saraden.jpg そういった「皿屋敷伝説」を全国のフィールド・ワークで類系し詳しいのが、「日本の皿屋敷伝説」という本である。この本には、平塚の伝承についても触れられているが、江戸の伝承である皿屋敷(実は江戸にあっても、皿屋敷はココであるという言い伝えが、5箇所もあるという)のオリジナルと思われる年代より90年新しいということで、モデルとなったという意見には懐疑的であった。

 江戸皿屋敷のお菊さんの物語は岡本綺堂の「番町皿屋敷」で有名だが、発表されたのは大正時代、比較的新しいですね。この皿屋敷は悲しい恋愛物語として描かれている。
 全国規模でいうと、福岡には、皿屋敷址という地名まである、皿屋敷伝説が有名で、お菊大明神という神社まであるそうだが、歌舞伎狂言にて井戸の中から一枚・二枚・・と声がするというオリジナルのネタは、「播州皿屋敷」というタイトルで、今の兵庫県は姫路城が舞台である。
 この話は、姫路城乗っ取りを企てる青山鉄山と対抗する城主側の密偵としてお菊が登場し、一旦は鉄山に乗っ取られるものの、お菊の密偵がバれて惨殺された後からその呪いで、城主側が反撃し勝つという、エンターティメント的な内容となっている。

 全国津々浦々で、似たような皿屋敷伝説である中で、どこがオリジナルなのかということになると、先の「日本の皿屋敷伝説」という本では、播州(さっきの姫路城の話とは別)にある話が1400年代と一番古いものであると、紹介している。
 この話で主人公はなんと「お菊」ではなく「花野」と呼ばれていて、出てくる皿は5枚揃いの皿であるという。

 でもまあ、オリジナルが偉いとかそういうのは別になくて、昨日のメロン味でもいったけど、亜流と言われるものの中にも真実はあるわけで、それぞれの地方に根付いていく経緯も興味深いものがありますね。
 今回、地元のちょっとした旧跡から、図書館で先の本を調べたのに加えて、ネット上でも詳しい解説があるサイトをみつけたので、紹介しておきます。

 怪談と霊の話 皿屋敷

 今回は夏休み研究課題みたいだったね。たまにはこういうのもいいでしょ?

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