愛は負けても親切は勝つ スパイダーマン2
下妻物語とかさ、小劇場でやりそうな映画を立て続けで見てたから、ハリウッド大作を見たくなくなっていたんだよ。ああいうのって設定が大げさすぎて、こっちがノリノリで見ないと楽しめないじゃない。ミクロな話を大げさにやるのはワタシの笑いのツボなので、楽しめるんだけどさ。
今回はサム・ライミじゃなかったら、見なかったかもしれないスパイダーマン2を、恐る恐る見てきました。
サム・ライミといえば、「死霊のはらわた2」という傑作を撮ってる人で、この映画は怖がらせたいのか、笑わせたいのか、「なんじゃこれぇ?」と思ってしまうような、凄いパワーを持ったものでした。面白ければ何でも赦すというスタンスはある意味、既成概念に囚われない反骨精神を伴ってますよね。そういった人だし、スパイダーマンの前作も今までに無かったようなヒーロー像で、面白かったし。
で、今回も主人公は駄目男丸出し。チャーリー・ブラウンの様に、駄目さ加減に全く同情できません。でもね、スーパー・ヒーローっていうのは、社会的に何かが欠落していないと、純粋たる善意は行えないんだよね。変態でないと。そういうヒーローのカッコ悪さが良く出てる。それでは欠落しているトコロを何で埋めて生活出来ているのかといえば、やっぱりそれも、周りの人達の小さな善意なんですね。完全な味方、全信頼を置ける仲間ではないんです。単なる小さな親切なんです。そういったトコロが描かれているのは、監督の既存ヒーローものへの反骨精神というか、バランス感覚が優れている証拠でしょう。
特撮部分も迫力があって良いんですが、冒頭の戦闘シーンではない、単なる主人公のバイトのシーンが、もの凄くスリリングに撮られている手腕はいいですね。ワタシはあそこでゲラゲラ笑ってしまいましたワ。ああいうシークエンスもヒーローものへのパロディーなんだろね。
ケチをつけるとすると、ラストの展開が不満だなぁ。ああしないとアメリカ人って怒るんですかねぇ?(ネタばれになるから全て語りませんが)というのと、ヒロインがワタシの好みのコではないので、恋愛感情においても、全く同情出来なかったことですね。
見に行くか行かないか悩んでるんだったら、見に行きましょう。大画面で跳び回るスパイダーマンは、やっぱり迫力あって面白いですよ。
以下、共感した関連blog
くだらないとも思ってなかったし、100歩ゆずって、もしくだらないとしても、いやぁ、その通り。色んな方向から楽しもうと思わないと、何も楽しめないですね。
そのくだらなさが、またイイわけじゃないかー!
NSS: Spider-Man 2
映画の間違いさがしって、楽しみ方もあるよね。
えーと、メイおばさんがDrオクトパスにさらわれる所のシーン、瓦礫が下に落ちて人に当たる~って所でスタン・リー出てきて人助けします。彼女と観にいったときにあの年寄りがスパイダーマンの生みの親なんだよとうんちくたれて下さい彼女の瞳もMJの瞳もウルウルになること間違いなし。ちなみに原作ではメイおばさんとDrオクトパスが恋仲のはずです。分かる人だけ分かるカメオ出演って憎いねぇ
キャラクターボックス別館: 「スパイダーマン3」公開は07年5月
あらぁ、そうですか・・。複線がありますからね。
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Comments
トラックバックありがとうございます♪
そうなんですよねー。スパイダーマンが面白い!とわかってくれる人が少なくて・・・さびしい・・・
これからもよろしくお願いします☆
Posted by: rie | July 11, 2004 02:49 AM
RIEさん、こんにちは!
コメントありがとうございます。
>>くだらないとしても、
>>そのくだらなさが、
>>またイイわけじゃないかー!
という発言が大変ワタシの人生訓にマッチしていて、うれしかったです。
気負わずイきましょう。
今後ともヨロシク
Posted by: BARI | July 11, 2004 08:42 PM