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May 22, 2004

鎌倉 失われた石室の謎を解く

 学校を卒業して会社員になるまで、鎌倉に住んでいた。
 山に囲まれた小さな街で、子供の頃は寺院の裏山などに登って、よく遊んだものだった。
 今はどうなっているのか知らないが、そうした山林を住宅地が脅かさない、自然環境の整った街だったのだ。
 そんな街に伝わっている、以下、謎話。

 昭和の時代、鎌倉・衣張山の南の麓で山イモを掘っていた鈴木さんという人が、石室を掘り当てたという。
 中を覗き込むと、そこには書物がびっしりと詰まっているのが確認出来たが、異様なカビの臭いがして、鈴木さんは何だか急に寒気と恐ろしさが襲い、家に逃げ帰った。
 後日、近所の人たちと見に行ってみようという話になっていたが、鈴木さんは数日後に山の中で、急に心臓マヒを起こして亡くなってしまう。
 自治会で弔いを上げ、さらに数日経ってから、鈴木さんの話をもとに、皆でその石室を探したが、とうとう見つからないままとなってしまった。
 「いやぁ、昔の防空壕の中に、近所のガキがエロ本隠しているのは、見つけたんだけどね・・大量に・・・」

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