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May 20, 2004

第17回三島由紀夫賞に矢作俊彦

 発表されました第17回三島由紀夫賞矢作俊彦の「ららら科學の子」。
 大好きな作家が、また、自分が読んで面白かったと思った作品が、受賞するとなんだか自分が誉められたみたいで、うれしいですね。そんなことってないですか?
rarara.jpg 三島由紀夫賞というと、芥川賞をとりそこなった人にあげるものっていうか、ほぼ同格くらいの権威があるそうで、権威はまぁ良いとして、この作品がそういった傾向のものだったかは、すこぉし首を傾げたくなるかなぁ、と思っているのも事実ですが・・。
 じゃ、どういう傾向かっていう話になると、難しいんだけど、これらの賞は純文学という傾向があるのに対して、ワタシ自身は、矢作俊彦が大衆小説というか冒険小説・・ハード・ボイルド作家だと認識していたからなのね。つーか、そう思いたかったワケ。つまんない例だけど、音楽でいうと「これはJAZZじゃなくてROCKだ」って言い張っているみたいなものなので、まぁ、どうでもいいことなんだけどね。第一、ハード・ボイルドってぇのは、文体であって、ジャンルじゃないと矢作自身も言ってるし。

 矢作の文学性について考えてみると、探偵小説やらコミックの原作とか、アクション物・犯罪物に近い作品が多かったところから「スズキさんの休息と遍歴―またはかくも誇らかなるドーシーボーの騎行」で、そのモチーフの取り上げ方から、文体まで大きく変えてきたところが、岐路だったのではと思います。(この作品はNHKで単発ドラマになってたらしいんだけど、見逃してしまって、くやしい思いをしています)
 こうした転換があったにせよ、ワタシの心を惹きつけてやまなかった理由は、出てくる登場人物やストーリーの底辺に流れる雰囲気を「カッコイイ」と思っていたからなんですが、それを上手く説明出来ないでいました。
 それが先ごろ、何かのインタビューを読んで成る程そうだったのか!と分かったことがあります。矢作俊彦の小説のテーマは「真実の探求」なんだと。
 テーマがそれであれば、文体がどうであれ、主人公が探偵であっても、さえないおじさんであっても、矢作作品独特の風合いが出てきて、「カッコイイ」とワタシが思ってしまう要因なのかも知れません。

 ま、とにかく矢作俊彦については、大ファンで、色々影響を受けたので、書き出すと長くなってしまいますから、今回はこれくらいにして、これからもボチボチ書いていこうと思います。
 でも、この人の過去作品って、入手困難になってきているんだよね・・。今回のこれで、色々再版してくれるとうれしいんだけどね。それと、本人がやる気を出して、もっと作品を出してくれるとかさ。どっちも無理か・・・?

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» 矢作俊彦著「ららら科學の子」 [白梅亭]
楽しみに買ったものの、ずっと積んだままだった。それを先日やっと読み始め、それから [Read More]

Tracked on June 13, 2004 at 05:16 PM

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