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April 30, 2004

「CASSHERN」を観たよ

映画「CASSHERN」みました。「キャシャーンがやらねば誰がやる?!」って唐沢のナレーションでしょ。予告編。
 あの予告編をみて、画像の感じがやっぱりカッコいいじゃないですか。
 あたしゃLOMOとか好きだからさ。ここのプロフィールの写真もLOMOのサイバー・サンプラーで撮ったものなんだけど、何か通じるものがあるんですよ。少し前から若いコに流行っていたし、今の感性なんだろうね。で、絶対みてやろうと思っていて、見に行ったわけです。
utada.jpg 映像は元々期待していた通りのものだったし、音楽・演技の質と演出、テーマにいたるまで、感心しましたね。いやぁ、最近の日本映画はいいねぇ。
 「そーか、そんなに良いなら観てみようか」という人に、ひとつ気をつけてもらいたいのは、ハリウッド映画の様にカタルシスで終わらないので、スカっとしようと思って見る映画では無いということですかね。
 原作はよく知らなかったんですよ。タツノコ・プロは「いなかっぺ大将」以来観てなくて、「ガッチャマン」もサワリしか知らない程度のものなんだけど、今回の作品はオリジナルのストーリーとは少し違うみたいで、石森章太郎とかに通じる、「人間とは?」というテーマがあって、そこをつきつめていく形でストーリーが進んでいきます。
 欲をいえば、そのテーマを分からしめる為に説明的・短絡的な人の感情表現があって、コレがクサかったなぁと。
 例えば、日本人なら、戦争に行った息子が死んだ知らせを受けた時に、どんな態度をとるのがリアルか?というところまで突き詰めるともっと良い映画になったんじゃないかなぁ。
 今の例でいうと、死んだという知らせに驚き、泣き叫んで悲しみくれるということは、実際にはないと思うんだよね。本当なら、戦争に行くときにすでに「死んでしまうかも知れない」という覚悟があって、「やっぱり駄目だったか・・」という、悲しみの爆発ではなく、やるせなさというものが、リアルなのかなと。
 今のは単なる例に過ぎなくて、ほかにもそうした「もう一歩、人間感情に踏み込んだ」表現があればなぁと、思った次第です。
 分かりやすくデフォルメ化された登場人物の所作でストーリーが運ばれるのは良いんだけど、テーマとしているものがあまりにも壮大で繊細なものだし、そのテーマを重んじたが故に、スカッとしたアクション映画に終わらせてないワケなんだから、そこまで踏み込んでくれれば、感動もひとしおだったのではないかと思います。でもコレはちょっと辛すぎの評価かな。
 映像がよかったので、ワタシとしてはお勧めに値するものでした。紀里谷監督のこれからが楽しみ。
 写真は著作がうるさそうなので使えそうもないし、でも画像がないとなんとなく寂しいし、ということで、紀里谷夫人の歌う主題歌のジャケを入れてみました・・

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Comments

takerattaです。
>映像がよかったので、ワタシとしてはお勧めに値するものでした。紀里谷監督のこれからが楽しみ。
#同感です。これからが楽しみではあります。いい刺激と裏切りを感じましたよ。

Posted by: takeratta | May 05, 2004 12:05 AM

>takerattaさん
コメントありがとうございます。
やっぱり、映像あっての、この映画ですね。
テーマもとっても良いんですけどね。
主題歌の「誰かの願いが叶うころ」もヒットしていますが、このテーマを具体的にした内容のもので、夫婦コラボと言ってもよい出来だと思いました。

Posted by: BARI | May 05, 2004 01:58 PM

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Tracked on May 04, 2004 05:14 AM

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